yoshiakist

旅のお供に旅の本

年に一度のキックオフミーティングが東京で開催される。

今回の旅のお供は、本しゃぶりの人が話題にしていた『イラクの水滸伝』にした。

イラクというカオスの中に存在する一層カオスな湿地帯。

犯罪者やら山賊やらが集まって隠れ棲むようになったことから筆者はアフワール地域を「水滸伝」になぞらえて語る。

湿地帯におけるボートは、田舎における軽トラと同じ。ボートを手に入れるべく船大工に会うため、バグダードの端にひっそりと住むマンダ教徒達に渡りをつける…… 第1章の展開からして既に冒険の香りが匂い立つ。続きが楽しみだ。

こんな風に自分の全く知らない土地に赴こうと強く思ったのはいつだったか。

学生時代の中期は国際協力やインフラ開発に強く関心があり、JICAの技術職員になるとか言っていた記憶がある。

まったく異なる文化に触れたのは、そう、学生時代にタイのチェンマイを訪れて首長族の村を訪れたっきりだ。そこも15年前時点で高度に観光地化されており、至って気軽に見に行けるスポットといえる。

それがパスポートの更新すら面倒になってしまい、いつの間にか失効してしまった。

旅行の話題となると北欧でオーロラを見たいと言ったりサハラ砂漠で朝焼けを見てみたいと言う一方で、実際は沖縄本島からフェリーで1時間半の慶良間諸島あたりが関の山である。

いつかまた、YouTubeではなく自分の目でその景色を確かめたい…… そんなことを考えているうちに円はどんどん弱くなり、自身の体力や健康も失われていく。

そういえば尊敬する同僚の中に、年に2度は海外旅行のために長期休暇を取るメンバーがいる。彼を見習い、体力だとか円のレートだとかそんなことはあまり気にせず取り敢えず行って、それから考えるぐらいがいいんだろうな。