yoshiakist

島と波と酒と

沖縄にきて早一年。この間に様々なお店で飲んだり食べたりしたものだ。
週末に出かけるのがなんだかんだで好きだ。もはや生き甲斐と言っても良いかもしれない。

そういえば、この間沖縄を訪れたセドリックが持っていたフランス語のガイドブック。あれの中身を少しだけ見せてもらったが、一切の写真が載っていなかった。自分の足で赴き、実際に見て確かめろ!ということなのだろう。
私もそのコンセプトに習い、写真はおろかリンクすら貼らずに、好きなお店を紹介してみたいと思う。

Ni

「ニ」ではない。これで「イン」と読むらしい。
国際通りでせんべろハシゴをしていた夜、最後にフラッと立ち寄ったワインバーだ。突然 "ごせんべろ" ぐらいになったが、細かいことはいい。
こじんまりとした店で、BGMとしてハンバートハンバートと宇多田ヒカルが流れているのが秀逸である。

ぜひオススメしたいのが、ブルーチーズをムース状になるまでミキサーしたものにハチミツを垂らし、バゲットに乗せるやつ。アレを定期的に食べたくなる。
なんとなく2軒目以降に行きがちであるが、せんべろで舌も記憶もおぼろげになる前、つまりは一軒目に立ち寄りたい。

ちなみにこの間行ったときはたまたま血気盛んな若者達が店に集まっていた。
可愛いドアにガラス窓がこしらえており、表通りから店内の様子がよく見える。ちらっとみて人が多ければ、また次の機会の楽しみに取っておくようにしよう。

和小屋

住宅街にひっそりとあるオーセンティックバー。
店内はほんのわずかな照明とキャンドルが灯っていて、外から見ると営業中かどうか分からない。初見では、店に入るのに少し勇気がいる。

カウンター席の他、10人ぐらいでパーティができるようなソファー席も用意してあるが、ほとんど客がいない点が素晴らしい。
こんなことを書くのは失礼だとは思うが、本当に惚れ惚れするほどに客が入っていない。過去に一度だけ一人客がいてカウンターでご一緒させてもらったことがあったが、基本的には貸切状態になる。
その静かな空間で、カウンター越しにボトルが並ぶ美しい景色と美味しいお酒を独り占めできるのが堪らなく嬉しい、そんなバーだ。

誰にも読まれることがないと思われるこんなブログにすら書くのを迷うぐらいだし、 Googleマップに星をつけるなんてもっての他。マスター曰く「ハハハ、このぐらいが丁度いいんですよ。いっぱい人が来るようになったら寧ろ、店を閉めちゃうかもしれないですね」とのこと。
今の方針で続いてくれたらいいな、などと傲慢なことを願っている。

ここまで「客が少ないこと」にしか触れていないが、本当はもっと紹介したいことがある。それについては、またいつか書きたいと思う。

喫茶 燕

とても近所にある喫茶店。歩いてすぐ行けるのではあるが、暑いのでつい車できて、数少ない駐車場を使わせてもらってしまう。

植物が多く植えてあり、横に目をやると明るく手の行き届いたテラス席が見える。夏の沖縄で外の席でお茶をする勇気はないが、たまにイモムシやヤモリが活動しているのを眺められるのが良い。

店のオーナー夫妻はなぜか KAWASAKI のロゴが入ったエプロンをして仕事をしており、聞くと二人とも大のバイク好きなのだとか。
テラスには自身で組み上げたというスーパーカブが置いてあり、カスタムの具合がなんとも渋くて良い。

コーヒーを頼むと、ソーサーにツバメの形をしたクッキーが添えてある。
いま勤めている会社のロゴもツバメなので、なんだか親近感の湧くお店である。

ちなみにGoogleマップには違う店名が載っているので、リンクを載せたとしてもWebで紹介しようが無い。アプリから訂正を提案しておくとしよう。

二階の中華

赤い階段が目印、というかそれ以外に目印と言えるものが何もない、「知る人ぞ知る」系の中華ダイニングバー。
ググラビリティが極めて低いところもポイントだ。

マネージャーのせんちゃんが訪れた際、ニッコニコで車海老を頬張っていたのが印象的であった。
安く済ませようとはせず、ワインをボトルで頼むことをお薦めしたい。

ぶぅちゃん家

おでんが美味しい。メニューボードを持ってきてくれるところも嬉しい。
お店の姐さんがお絞りやおでんのカラシのサーブをうっかり忘れてたりするのがお茶目で、なぜか印象に残っている。

Googleマップや Instagram に店自体の情報は一応存在しているが、電話番号も掲載していないし、いつやっているかも全く分からない。これまで2度、実際に現地にいってやってないことを確認し、別のお店にしたことがある。なかなかニクいお店である。

二階のワイン食堂 ばんさん

二階シリーズの2軒目。看板のロゴデザインがユニークだ。
もともとテラス席だったのであろうスペースに、今は壁とトタン屋根が設置してある。雨の日にいくと、雨が金属を激しく叩く音でなかなかに楽しいことになる。

このお店にはまだ一度しか入っていない。
とても美味しかったことだけは覚えているのだが、そのディティールを思い出せない。もう一度いって深掘りしたいところである。

蜃気楼

国際通りにあるスナック。
ふらっと立ち寄った時にはたまたま歌の上手な一団がわいわいとやっていた。私もそこに Get Wild で乱入して、最後には一緒にハモってハイタッチする程度に盛り上がった。

ママがお茶目でかわいらしく、「また来てね、お願いよ」と言っていたのが妙に忘れられない。
ただ、支払いする頃には記憶が曖昧になっていた。次に行った時には、それこそ蜃気楼のように跡形もなく無くなっていないといい。

うりずん

たくさん雑誌にも載っている有名店であり、特段わたしが語るべきことは無いように思う。
強いて言えば、ぜひ古酒のいいやつを飲んでみて欲しいということぐらいか。

赤瓦

しゃぶしゃぶは美味い。良いお店で食べればもっと美味い。
そこに更に、厳選された日本酒とホタルイカの沖漬けがあるのなら、もう言うことは無い。


最後の方はいい加減になってしまった。
たくさん通うようになって自分の歴史が深まったら、また書いていきたい。

不自由ない程度に稼げるようになった今もなお全くお金が貯まらないのは、主に酒場のせいである。